
■ 50代 女性薬剤師 プロフィールとこれまでの経歴
福岡県福岡市に両親と愛犬と3人+1匹の暮らしをしています。
両親ととても仲がよく、お休みの日は愛犬を連れて3人で温泉に行くのが週末の楽しみになっています。
過去に一度、結婚の経験はありますが、子供は持ちませんでした。今は愛犬を子供同然に可愛がっていますね。
老いていく両親を支えながら一家の大黒柱として、そして医療人として、向上心を持って働くというのがモットーです。
■ 転職をしようと思ったきっかけ
転勤の辞令が出たのがきっかけでした。
近隣で数店舗を展開する小さいチェーン薬局で、私が勤務していたのは内科の門前薬局でした。10年以上一人薬剤師として勤務してきたのですが、別の店舗への異動が言い渡されたんです。
もともといた店舗での環境がとても気に入っていたため辞令が出た際は交渉をしてみたのですが、ダメでした。
そうであれば転職もやむを得ないと考えたという流れです。
■ 条件BEFORE→AFTER
転職前 | 転職後 | |
---|---|---|
年収 | 650万円 | 650万円 |
勤務地 | 福岡県福岡市の調剤薬局 | 福岡県福岡市の調剤薬局 |
通勤時間 | 車で40分 | 車で20分 |
業務内容 | 一人薬剤師(管理薬剤師) | 管理薬剤師 |
■ 薬剤師として、人として一人前に育ててもらった薬局
東京の薬学部へ進学し、1年間病院で研修生として勤務しました。遅かれ早かれ地元へUターンするつもりでいたので、2年目を迎えるタイミングで福岡へ戻ってきました。
地元では小規模の調剤薬局へ知人の紹介で入社し、そこから20年近く勤務しました。店舗を移ったこともありますが、比較的融通のきく薬局で、高齢のオーナーにも娘のようにかわいがってもらったので居心地は良かったです。
そして、この薬局に勤務している間に結婚から離婚までを経験しました。
オーナー含め先輩、同僚、仲の良い患者様総出でお祝いをしてもらったものの、我ながら結婚には完全に不向きでしたね。
当時は薬剤師として必要な経験やスキルを身に着けていくことに必死で、家庭を疎かにしてしまったんです。
もともと亭主関白気味の夫に、薬剤師としての自立やスキルアップ等について理解を得るのは難しく、始まってからすぐにギクシャクしていた結婚生活は1年足らずで破綻しました。
オーナーには「女性としては可愛くないが、薬剤師としては見込みあり!」と笑われてしまいました...。
でも、あれでよかったんだと思います。離婚後は気兼ねなく、自分のキャリアのために時間を使えましたし、お互いにとって良い勉強になったと思っています。
また、実家からも比較的近い場所で生活していたものの、両親ともあまり体が強い方ではなかったので離れて暮らすのは心配だったんです。離婚後すぐに実家に戻り、今に至ります。
― お世話になった薬局の閉局と転職
結婚生活から解き放たれた後は、ケアマネ―ジャーの資格をとったり、糖尿病や癌の勉強、その他いろいろな勉強会にも呼んでもらって勉強しました。
しかし、高齢のオーナーの持病がだんだんと悪化...みるみるうちに薬局継続が困難な状態まで陥ってしまいます。一人者のオーナーだったこともあり、後継者もいなかったので私に譲りたいという話も合ったのですが、お断りをし、結局は店舗をたたむことになってしまったんです。
薬剤師としても、人としても一人前に育ててもらった薬局、オーナーだったので当時は途方に暮れそうになりましたが、自分を奮い立たせて転職活動を行い、なんとか転職しました。
転職サイトで見つけた調剤薬局で、自宅からは少し離れていましたが、糖尿病内科の門前薬局で、糖尿病療養指導士の資格も活かせそうな薬局でした。
― 年収も環境も満足!のはずが...突然の辞令
こぢんまりと小さい薬局で、もともとはパート薬剤師と2名体制だったのですがいつしか私一人になり、そこから10年以上を一人薬剤師の管理薬剤師として勤務することになります。
とはいえ、その一人薬剤師の環境がメーカーや病院との密な関係性作りにつながり、結果としては新薬や症例についての勉強会に呼んでもらったり、医療の最先端に触れる経験ができる環境を得ることができたんです。
残業も殆どないですし、年収にも満足していましたし、この上ない環境だと満足していたのですが...そこへ舞い込んだのが突然の辞令です。
他の店舗への異動の辞令で、家からは近くなるものの、総合門前で処方箋枚数もこれまでの比ではありません。ただただ調剤業務と服薬指導に追われる毎日になることが目に見えており、どうしても受け止められませんでした。
無理を承知で上に掛け合ってみたところ、案の定難しく、4月からの異動は避けられない状況になったんです。
ということで、それであればと始めたのが今回の転職活動でした。
知人に相談したところ是非うちに来て欲しいという話も合ったのですが、万が一合わなかった場合に辞めづらいのと、年収が合わないことで断り、やはり前回同様、転職サイトを使うことにしました。
― 紹介会社を通じた転職活動を開始!
初めは近所で求人を探してみたのですが思ったより年収の低い物が多く、問い合わせをするのをためらいましたが、直接話を聞いてみなければと思い、とりあえず登録をしました。
すぐにコンサルタントと呼ばれる担当者から連絡があり、事情を聞かれました。
形式通りのやりとりをした後、「このあたりには私の希望するような条件の求人はあるんですか」と聞いたところ、
「その条件の求人はありませんね」
と言われ、とてもがっかりしました。しかし次に、
「ないので、これから作ってきます。待っていて下さい。」
と言い、戸惑う私を置いて電話を切りました。
― やはり転職は無理なのか?諦めかけていた時...
正直、自分の年収が標準的な水準よりは高いことは理解していました。でも、「求人がないから作ってくる」とはどういうことなのか?しばらく理解不能で呆然としたのですが、なんと、その日のうちに私の希望に比較的近そうな求人がいくつかと、条件が面白い変わり種の求人がいくつか送られてきたんです。
後で聞いたのですが、コンサルタントは私との面談の後、近隣の薬局にすべて電話をして求人を探して回ったようでした。その中で、年収やその他の条件が私の希望の水準まで引き出せた求人を送ってきたというのです。
そのコンサルタント曰く、良い条件の求人は初めは存在しないものなんだそうです。
言われてみれば納得ですよね。
そんな求人が世の中にでていたら薬剤師が殺到してすぐに決まってしまいますから。
ということで紹介してもらった求人から幾つか選んで書類を出し、2社の面接に行ってきました。
最終的に私が選んだのは主に福岡県内で展開している中堅規模のマンツーマン薬局です。
私の希望した
・ 年収650万円
・ 勉強できる環境
・ 自宅から30分圏内
という条件に比較的近い条件が出たためです。
今回の求人が、在宅への取り組みを本格化するための募集ということもあり、ケアマネージャーの資格も活かせそうだということも決め手の一つでした。
― わがままな人は紹介会社を使うのが手っ取り早いと思います
今回の転職活動でもっとも重視したのは年収で、実は現年収を大幅に下回る場合は転職見送りでも良いと思っていました。
最初にコンサルタントに「●●さんの希望条件を満たす求人はないです」と断言された後は、やはりもとの職場でしばらくは我慢するしかないと、半分腹をくくっていたところでしたが、結果的には満足いく条件の求人に出会うことができて満足しています。
両親も前よりも行き帰りの時間が随分短くなったので安心しているようです。
もうこの歳ですし、次の転職はないことを祈りますが、やはり私のようなわがままな人間が転職する歳は自分で探すより紹介会社のコンサルタントの力を借りる方が手っ取り早いと思います。
次の職場でも向上心を持ってバリバリ働きたいです!
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