
50代 男性薬剤師 プロフィールとこれまでの経歴
大阪市中央区在住。
二人の子どもが、いずれも結婚・独立し、今は妻と二人で静かに暮らしています。
趣味という趣味も特になく、休日は妻と近所の喫茶店でゆっくり読書するのが定番です。
転職しようと思ったきっかけ
突然遠方への転勤を言い渡されたのがきっかけです。
もともと転勤の多い職場ではありましたが、車で1時間かかる店舗はさすがに厳しいですし、年収面での不満もありましたから、この機会に転職することにしました。
条件<Before><After>
【Before】(転職前の条件)
・中堅チェーンの調剤薬局(大阪市中央区)
・管理薬剤師
・年収610万円
↓
【After】(転職後の条件)
・個人経営の調剤薬局(大阪市中央区)
・管理薬剤師
・年収720万円
元薬局オーナーがようやく巡り合えた「安定」と「やりがい」のある理想の職場
薬剤師という仕事を選んだのは、「安定していて高年収だから」という理由からでした。
周りで薬剤師を目指した仲間たちも医療従事者として社会貢献を目指すというよりは、私と同じ感じでしたね。
しかし、大学卒業後、最初に就職した調剤薬局をはじめ、いくつかの調剤薬局を経て、除々に医療人としての自覚や理想像が醸成されてきました。
特に30代は患者様とのコミュニケーションやサービス、薬剤師の教育、あらゆるところで自分なりに改善できる部分を上げればキリがないなと、悶々としながら過ごしましたね。
それで思い切って、独立したんです。たまたま親戚がよい物件を持っていたこともあって、オープンまではうまくことが運びました。「理想の薬局を作るぞ」と息巻いていましたね。
ただ、実際に開局してみると、理想を実現するのはなかなか難しかったです。経営的には想定通りと言った感じでしたし、数年後には年収も大幅に増えていましたが、サービスや薬局としての機能は、以前勤めていた薬局と何も変わらない、「普通の薬局」でした。
もっともっと上を目指したいという気持ちはあるものの、家族を養うためには「普通の薬局」として調剤・服薬指導をメインにまわしていくしかありません。子どもたちの学費のこともありましたから、結局そこから十数年、自営で頑張りました。
― 薬局をたたみ、調剤薬局勤務の薬剤師に
看板を下ろしたのは、一言で言えば「心身ともに負担が重かったため」です。
十数年間、薬剤師兼会社経営者として過ごしたことについてはとても良い経験だったと思っています。いい時も悪い時もありましたが、家族も社員も文句を言わずついてきてくれました。
しかし、子供も随分手がかからなくなってきましたし、店や従業員を守る立場から一度退き、妻との時間をゆっくりと過ごしたいという気持ちもあったため、家族や従業員も納得の上ひっそりと看板をおろしました
その後、大阪市内の調剤薬局に就職しました。
自分がトップにいる環境に慣れていたため最初はやや戸惑いもありましたが、すぐに慣れ同僚やお客さんともうまくやっていました。経営の重圧から解放されたことで、精神的にも楽でしたし、毎月固定額が入る安心感がありました
― 転勤の多さに不満......遠方への異動辞令に転職を決意
ただ、ここが雇われ人の辛いところですが、会社のルールには従わねばなりません。
自分で経営をしていた頃と比較して年収が下がるのは仕方ないとして、辛かったのは店舗移動が度々あったことです。50歳を超えるとそう度々職場は変えたくないものですから。
今年になってまた、「悪いけど宝塚の店舗に行ってくれないか」という内示があったんです。
下道だと1時間近くかかる距離です。「年収はいくらかUPさせるから」ということでしたが、通勤に往復2時間はもったいないと思い、これを機に転職することにしました。
― 年収100万円UPで街の薬局の管理薬剤師へ。後輩教育にも意欲
転職するとなると早い方がいいと考え、インターネットで検索し評判の良い紹介会社に登録に行きました。
そこでコンサルタントに伝えた希望条件は、
― 年収610万円以上
― 車通勤可で自宅から30分以内
― 調剤薬局
― 転勤・店舗移動無し
というものでした。
担当のコンサルタントはすぐに複数の求人を紹介してくれ、その中で気になったいくつかの薬局について面接を希望しました。
薬剤師のキャリアも長く、自営でもやっていたという経歴が買われたのか、面接を受けたほぼすべての会社で内定をもらうことができました。
その中の一つが、今回の転職先です。
急に管理薬剤師が退職することになったという個人経営の薬局の管理薬剤師のポジションでした。
他の従業員が若手の勤務薬剤師のため、管理薬剤師のポジションはまだ任せられない、ということで外部で探していたようでした。
年収は100万円アップの720万円、家から車で10分程度(自転車でも行けます)と、文句なしです。若手の薬剤師がいる現場ということで、教育面でも力を発揮できるといいなと思っています。
いろいろと紆余曲折あった人生ですが、今は安定とやりがいを両立しながら楽しく働けています。人生、多少の負荷があった方が、イキイキ過ごせるものですよね。
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