薬剤師が転職する際、志望動機は書類選考と面接の両方で合否を左右する最重要項目です。この記事では、調剤薬局・病院・ドラッグストア・製薬会社といった職場別の例文から、未経験やブランク復職などの状況別テンプレートまで、コピペ可能な20パターンの志望動機を完全網羅しています。さらに、採用担当者が本当に見ているポイントやNG例、PREP法を活用した書き方のコツ、面接での伝え方まで一記事で解説します。
【結論】薬剤師の転職志望動機は「職場への理解」×「自分の経験」で差がつく
薬剤師の転職における志望動機で最も重要なのは、「なぜ他の職場ではなく、この職場を選んだのか」を具体的に語れるかどうかです。2025年時点の薬剤師の有効求人倍率はパート除くで3.24倍と依然として売り手市場ですが、だからこそ採用側は「長く働いてくれるか」「自社の理念と合っているか」を志望動機から慎重に見極めています。漠然と「スキルアップしたい」「患者さんに寄り添いたい」と書くだけでは、他の応募者と差がつきません。企業研究で得た応募先の特徴と、自分のキャリアで培った経験やスキルを具体的に結びつけることで、説得力のある志望動機が完成します。
この記事を読めば、あなたの転職先・状況に合った志望動機の「型」と「具体的な例文」がわかり、履歴書・職務経歴書の作成から面接対策までを一気に進められます。
薬剤師の転職で志望動機が重要な3つの理由
薬剤師の転職活動において、志望動機はただの形式的な項目ではありません。採用担当者がこの欄を通じて何を判断しているのかを理解することが、通過率を上げる第一歩です。
理由①:転職理由との一貫性で「定着見込み」を判断される
採用側が最も警戒するのは、入社後すぐに辞めてしまうことです。退職理由(転職理由)と志望動機がつながっていないと、「前職でうまくいかなかっただけで、うちでも同じことが起きるのでは」と判断されかねません。たとえば、前職を「人間関係が原因で退職」としながら志望動機で「御社の福利厚生に惹かれた」と書くと、転職理由と志望動機の間に論理的なつながりがなく、不信感を持たれます。退職理由をポジティブに変換し、それが志望動機とつながるストーリーを組み立てることが不可欠です。
理由②:「薬剤師ならどこでもいい」と思われないため
薬剤師は売り手市場が続いているため、複数の求人に同時応募するケースがほとんどです。採用担当者はそれを十分理解した上で、「この人は本当にうちを選んでくれるのか」を志望動機から読み取ろうとします。応募先の経営理念、扱う処方箋の特徴、地域における役割、教育制度など、その職場ならではの要素に触れた志望動機でなければ、「他社のコピペだな」と見抜かれてしまいます。企業研究をどれだけ丁寧にしたかが、そのまま志望動機の質に反映されるのです。
理由③:面接での深掘り質問に対応するための土台になる
志望動機は履歴書に書いて終わりではなく、面接で必ず深掘りされるテーマです。「なぜ調剤薬局なのか」「なぜ病院ではなくドラッグストアなのか」「5年後にどうなっていたいか」といった質問に対して一貫性のある回答ができるかどうかは、志望動機をどれだけ自分の言葉で考え抜いたかにかかっています。逆に言えば、しっかりとした志望動機を作り込んでおけば、面接全体の受け答えに一本の軸が通り、好印象につながります。面接対策と志望動機作成は切り離せない関係にあるのです。面接への不安がある方は、薬剤師の転職面接対策ガイド|頻出質問10選と回答例・服装・逆質問まで徹底解説もあわせてご覧ください。
志望動機を書く前にやるべき2つの準備
いきなり例文を参考に書き始めるのはおすすめしません。質の高い志望動機を作成するには、「自己分析」と「企業研究」という2つの準備が不可欠です。この2つが不十分なまま書いた志望動機は、どうしても抽象的で浅い内容になってしまいます。
準備①:自己分析で「転職の軸」を明確にする
自己分析では、これまでのキャリアを振り返り、自分が転職で何を実現したいのかを明確にします。具体的には、「今の職場で何にやりがいを感じたか」「何に不満を感じたか」「今後どんな薬剤師になりたいか」という3つの問いに答えることで、志望動機の核となる「転職の軸」が見えてきます。たとえば、調剤業務だけでなく患者さんとじっくり向き合いたいと感じているなら、「かかりつけ薬剤師として地域医療に貢献したい」という軸が見えてくるでしょう。服薬指導の経験を活かしたいのか、在宅医療やチーム医療に携わりたいのか、管理薬剤師としてキャリアアップしたいのかなど、自分の将来のビジョンやキャリアプランを言語化しておくことが大切です。
準備②:企業研究で「その職場ならではの特徴」を把握する
企業研究では、応募先の公式サイト、採用ページ、ニュース記事、口コミなどを通じて、その職場ならではの特徴を把握します。チェックすべきポイントとしては、経営理念や行動指針、取り扱う処方箋の科目や枚数、在宅医療への対応状況、かかりつけ薬剤師の算定状況、教育・研修制度、認定薬剤師・専門薬剤師の取得支援の有無などがあります。門前薬局であれば隣接する医療機関の特色、地域密着型であればどのようなコミュニティ活動をしているか、ドラッグストアであればOTC医薬品の相談対応体制なども重要な情報です。こうした具体的な情報を志望動機に盛り込むことで、「しっかり調べて応募してきた」という本気度が伝わります。
薬剤師の志望動機の書き方|PREP法で組み立てる4ステップ
志望動機の構成にはPREP法を使うのが効果的です。PREP法とは、Point(結論)・Reason(理由)・Example(具体例)・Point(再結論)の順で文章を構成するフレームワークで、論理的で読みやすい文章を作るのに適しています。薬剤師の志望動機に当てはめると、以下のような流れになります。
ステップ1:結論(志望理由を一文で述べる)
最初に「なぜこの職場を志望するのか」を一文で端的に述べます。ここで読み手の関心を引きつけることが重要です。たとえば、「貴局の地域密着型の在宅医療体制に共感し、自身の調剤経験を活かして貢献したいと考え志望いたしました」のように、応募先の特徴と自分の意志を組み合わせた一文で始めましょう。
ステップ2:理由(なぜその結論に至ったのか)
結論を述べた後は、その志望理由に至った背景や動機を説明します。現在の職場で感じた課題意識や、キャリアアップへの想い、将来のビジョンなどを、前向きな表現で書きます。ここで転職理由と志望動機を自然につなげることがポイントです。
ステップ3:具体例(経験・エピソードで裏付ける)
理由を裏付ける具体的なエピソードを盛り込みます。「前職では1日平均80枚の処方箋を扱い、循環器内科領域の服薬指導に注力してきました」のように、数値やデータを入れると説得力が増します。薬歴管理の工夫や患者対応のエピソード、コミュニケーション能力を発揮した場面など、できるだけ具体的に書きましょう。
ステップ4:再結論(入社後の貢献意欲で締める)
最後に、入社後どのように貢献したいかを述べて締めくくります。「これまでの経験を活かし、貴局の患者サービスの向上に貢献してまいります」「将来的にはかかりつけ薬剤師として地域医療を支える存在になりたいと考えています」のように、長く働く意思と将来のキャリアプランを示すと好印象です。
志望動機の文字数は、履歴書の場合200〜300字程度、職務経歴書に添える場合は300〜400字程度が目安です。短すぎると熱意が伝わらず、長すぎると要点がぼやけるため、この範囲に収まるよう調整しましょう。履歴書の書き方全般について知りたい方は、薬剤師の転職履歴書の書き方完全ガイド|免許の正式名称・志望動機例文・職場別アピール術【2026年最新】も参考にしてください。
【職場別】薬剤師の転職志望動機の例文15選
ここからは、転職先の職場別に具体的な志望動機の例文を紹介します。そのまま使うのではなく、あなた自身の経験や応募先の特徴に合わせてカスタマイズして活用してください。
調剤薬局の志望動機例文(5パターン)
例文①:病院からの転職(かかりつけ薬剤師志向)
「これまで急性期病院の薬剤部で5年間勤務し、入院患者の薬歴管理と服薬指導に携わってまいりました。その中で退院後の患者さんの服薬継続に課題を感じ、地域で患者さんを長期的にサポートできるかかりつけ薬剤師になりたいと考えるようになりました。貴局は在宅医療に積極的に取り組み、多職種連携による地域包括ケアを実践されていると伺い、強く共感いたしました。病院での急性期対応の経験を活かしながら、患者さんの生活に寄り添った薬剤師として貢献したいと考え志望いたします。」
例文②:ドラッグストアからの転職(調剤スキル向上志向)
「ドラッグストアで3年間、OTC医薬品の販売と調剤業務を並行して行ってまいりました。しかし、調剤業務の比重を高め、処方箋に基づいた専門的な服薬指導のスキルを深めたいという思いが強くなりました。貴局は内科・小児科の門前薬局として幅広い処方に対応されており、かつ薬剤師の成長を支援する研修制度が充実していると知り、自身のスキルアップに最適な環境だと感じました。OTC相談で培ったコミュニケーション能力を活かし、患者さんに信頼される薬剤師を目指します。」
例文③:調剤薬局間の転職(地域医療貢献志向)
「現在の調剤薬局で4年間勤務し、1日平均100枚の処方箋を扱う中で調剤業務の基礎を固めてまいりました。しかし、チェーン展開による効率化が優先される環境に限界を感じ、より地域に根差した医療貢献がしたいと考えるようになりました。貴局は地域密着型の経営を掲げ、健康相談会の開催や学校薬剤師としての活動も行っていると伺いました。私もその理念のもと、地域住民の健康を支える薬剤師として長く貢献したいと考えています。」
例文④:管理薬剤師を目指す転職
「調剤薬局で6年間の経験を重ね、後輩の指導や在庫管理にも携わる中で、薬局運営全体に関わるマネジメントの仕事にやりがいを感じるようになりました。貴局では管理薬剤師の育成に力を入れておられ、キャリアパスが明確に設定されていると伺い、将来的に管理薬剤師として薬局運営に貢献できる環境だと感じました。これまでの調剤・監査のスキルに加え、スタッフ育成の経験を活かし、貴局の発展に寄与したいと考えています。」
例文⑤:在宅医療に挑戦したい転職
「現職では外来調剤を中心に業務を行ってまいりましたが、高齢の患者さんから『薬局まで来るのが大変だ』というお声をいただくことが増え、在宅医療の重要性を強く実感しています。貴局は在宅患者訪問薬剤管理指導の実績が豊富で、医師や訪問看護師との連携体制が整っていると伺いました。外来での丁寧な服薬指導の経験を基盤に、在宅の現場で患者さんの生活の質向上に貢献したいと考え志望いたしました。」
病院薬剤師の志望動機例文(4パターン)
例文⑥:調剤薬局から病院への転職(チーム医療志向)
「調剤薬局で4年間勤務する中で、処方箋の背景にある患者さんの病態をもっと深く理解したいという思いが強くなりました。貴院は急性期医療の最前線として、薬剤師が病棟業務に積極的に参加し、医師・看護師と密に連携するチーム医療を推進されています。調剤薬局で培った丁寧な服薬指導のスキルを活かしながら、チーム医療の一員として患者さんの治療に直接貢献できる薬剤師を目指したいと考え志望いたしました。」
例文⑦:病院間の転職(専門性向上志向)
「現在の病院で3年間、主に内科病棟を担当し注射薬の混注業務や薬歴管理を行ってまいりました。今後はがん専門薬剤師の資格取得を見据え、腫瘍内科領域の臨床経験を積みたいと考えています。貴院はがん診療連携拠点病院として高度ながん医療を提供されており、専門薬剤師の育成にも積極的に取り組んでおられます。認定薬剤師としてさらに専門性を高め、貴院の薬剤部の一員として貢献することが私のキャリアプランです。」
例文⑧:第二新卒で病院を志望する場合
「薬学部卒業後、ドラッグストアに1年間勤務しましたが、臨床現場で薬物治療に深く関わりたいという学生時代からの志を改めて強く意識するようになりました。貴院は教育体制が充実しており、新人から段階的にスキルアップできるレジデント制度があると知り、臨床薬剤師としての基礎を固められる環境だと感じています。経験は浅いですが、早期に知識と技術を吸収し、即戦力となれるよう努力いたします。」
例文⑨:ワークライフバランスを考慮した病院への転職
「これまで急性期病院で7年間勤務してまいりましたが、夜勤の多い勤務体制の中で体力的な限界を感じるようになりました。貴院はリハビリテーション病院として日勤中心の勤務体制であり、長期的に安定して働ける環境が整っていると伺いました。急性期で培った処方監査や医薬品情報提供のスキルを活かし、回復期の患者さんの退院支援と服薬管理に貢献したいと考えています。」
ドラッグストアの志望動機例文(3パターン)
例文⑩:調剤薬局からドラッグストアへの転職
「調剤薬局で5年間勤務し、処方薬の調剤と服薬指導を中心に業務を行ってまいりました。しかし、患者さんから市販薬やサプリメントについて相談を受ける機会が増え、OTC医薬品を含むセルフメディケーション全般をサポートできる薬剤師になりたいと考えるようになりました。貴社は調剤併設型店舗を拡大されており、処方薬とOTC医薬品の両方に精通した薬剤師を育成する方針だと伺いました。調剤の経験を土台に、幅広い健康サポートを提供できる薬剤師として成長したいと考えています。」
例文⑪:年収アップ・キャリアアップを目指す転職
「現在の職場で調剤業務に従事しながら、薬局運営にも関心を持つようになりました。貴社は薬剤師のキャリアパスとして店長やエリアマネージャーへの昇進制度が明確で、マネジメントスキルを磨きながらキャリアアップできる環境が魅力的だと感じました。服薬指導で培った患者対応力に加え、売上管理や後輩育成の経験を活かして、貴社の店舗運営に貢献してまいります。」
例文⑫:健康サポート・予防医療に関心がある場合
「これまで病院薬剤師として勤務する中で、予防医療の重要性を強く認識するようになりました。貴社は健康サポート薬局の認定を受けた店舗を多数展開し、健康相談やフィジカルアセスメントなど予防医療にも力を入れておられます。病院で得た疾患に関する深い知識を活かし、お客様の健康維持・増進をサポートする新しい薬剤師像を貴社で実現したいと考え志望いたしました。」
製薬会社・企業薬剤師の志望動機例文(3パターン)
例文⑬:MR職への転職
「調剤薬局で4年間勤務する中で、新薬に関する情報提供が患者さんの治療選択肢を広げる重要な役割を担っていることを実感しました。貴社は循環器領域で画期的な新薬を開発されており、その医薬品情報を医療現場に正しく届けるMRとして貢献したいと考えています。調剤現場で医師の処方意図を読み取り、患者さんに適切な情報を伝えてきた経験は、医療従事者への情報提供に直結するスキルだと考えています。」
例文⑭:DI(医薬品情報管理)職への転職
「病院薬剤師として5年間、DI業務にも携わり、医薬品情報の収集・評価・提供を行ってまいりました。臨床現場で得た知見を製薬企業の立場からより多くの医療従事者に届けたいと考え、貴社の学術・DI部門を志望いたしました。副作用情報の評価や医療者からの問い合わせ対応の経験を活かし、安全で適正な医薬品使用に貢献してまいります。」
例文⑮:品質管理・研究開発職への転職
「薬学部大学院で製剤学を専攻し、その後調剤薬局で2年間の実務経験を積みました。臨床の現場で処方設計の重要性を肌で感じ、改めて創薬・製剤開発の分野で薬学の知識を活かしたいという思いが強まりました。貴社のDDS技術は業界内でも高い評価を得ており、研究開発に携わることで患者さんの治療の質を根本から向上させることができると考え志望いたします。」
【状況別】薬剤師の転職志望動機の例文5選
転職先の職場だけでなく、転職する「状況」によっても志望動機の書き方は変わります。以下では、よくある5つのケース別に例文を紹介します。
例文⑯:未経験の分野に転職する場合
「これまで調剤薬局で3年間勤務し、一般内科の処方箋を中心に調剤業務に従事してまいりました。薬剤師としての視野を広げたいと考え、これまで経験のない精神科領域に挑戦したく、精神科クリニックの門前である貴局を志望いたしました。向精神薬の知識は独学で学んでおり、今後は実務を通じて専門性を高めてまいります。一般内科での幅広い処方経験と丁寧な患者対応力を活かし、早期に戦力となれるよう努めます。」
例文⑰:ブランクからの復職の場合
「出産・育児のため3年間のブランクがありますが、育児期間中もe-ラーニングで最新の薬学知識のアップデートを続けてまいりました。貴局は育児支援制度が整っており、時短勤務にも柔軟に対応していただけると伺い、仕事と育児を両立しながら薬剤師として復帰できる環境だと感じました。ブランク前に5年間培った調剤・服薬指導の経験をベースに、新たな気持ちで貴局の業務に貢献いたします。」
例文⑱:パート・アルバイトで応募する場合
「家庭の事情により週3日の勤務を希望しておりますが、限られた時間の中でも最大限のパフォーマンスを発揮したいと考えています。貴局は勤務時間の柔軟性がありながらも薬剤師一人ひとりの専門性を重視されていると聞き、パート勤務でもやりがいを持って働ける環境だと感じました。正社員として7年間の調剤経験で培った処方監査・疑義照会のスキルを活かし、即戦力として貢献いたします。」
例文⑲:人間関係が原因で転職する場合(ポジティブ変換)
「現職では個々の薬剤師が独立して業務を行う体制でしたが、もっとチームで連携しながら働きたいという想いが募りました。貴局は定期的な症例検討会やカンファレンスを実施され、薬剤師同士が知識を共有しあう風土があると伺いました。個人プレーではなくチームとしての力を発揮できる環境で、コミュニケーション能力を活かしながら薬局全体のサービス品質向上に貢献したいと考えています。」
例文⑳:ワークライフバランスを重視した転職の場合
「現職では月の残業時間が40時間を超える状況が続いており、長期的に薬剤師として働き続けるために勤務環境を見直したいと考えるようになりました。貴局は残業時間の削減に積極的に取り組まれ、業務効率化の仕組みが整っていると知り、腰を据えて長く働ける環境だと感じました。これまでの経験で培った迅速で正確な調剤スキルを活かし、効率的な業務運営に貢献するとともに、安定した環境でかかりつけ薬剤師の資格取得にも挑戦したいと考えています。」
採用担当者が明かす|志望動機のNG例5パターン
どれだけ例文を参考にしても、採用担当者が「これはNG」と感じるポイントを踏んでしまっては意味がありません。実際の採用現場で多く見られるNG志望動機のパターンを紹介します。
NG例①:「貴社の理念に共感しました」だけで終わる
経営理念への共感を述べること自体は悪くありませんが、「共感しました」の一言で終わってしまうと、具体性がなく、本当に理解しているのか疑問を持たれます。どの部分に、なぜ共感したのか、自身の経験とどう結びつくのかまで書いて初めて説得力が生まれます。
NG例②:待遇面の話だけが志望理由になっている
「年収アップが見込めるため」「残業が少ないと聞いたため」「自宅から近いため」といった条件面だけの志望動機は、「条件が変われば辞める人」と判断されます。待遇面を志望理由の一部に含めること自体は問題ありませんが、それだけを理由にするのは避け、業務内容やキャリアに関する動機と組み合わせて書きましょう。
NG例③:前職の悪口やネガティブな退職理由をそのまま書く
「前職は人間関係が悪く」「上司と合わなかった」「忙しすぎて体を壊した」といったネガティブな表現は、たとえ事実であっても志望動機に書くべきではありません。採用担当者は「うちでも同じことを言うのでは」と不安に感じます。退職理由はポジティブな表現に変換し、志望動機につなげるのが鉄則です。
NG例④:どの薬局にも当てはまる内容でしかない
「患者さんに寄り添った薬剤師になりたい」「地域医療に貢献したい」という表現は、それ自体は立派な志望理由ですが、どの薬局にも使い回せる内容では差別化になりません。応募先の名前を入れ替えても成立する志望動機は、企業研究不足と見なされます。必ずその職場ならではの具体的な要素に触れましょう。
NG例⑤:自分が学びたいことだけを書いている
「スキルアップしたい」「勉強させていただきたい」「〇〇を学びたい」という表現は意欲の表れではありますが、これだけでは「教えてもらう側」のスタンスに見えてしまいます。採用側が知りたいのは「あなたがうちに何をもたらしてくれるか」です。学びたい意欲と同時に、自分の経験がどう貢献できるかを必ずセットで伝えましょう。
志望動機の書き方をさらに詳しく知りたい方は、薬剤師の転職で差がつく志望動機の書き方|職場別例文・NG例・採用担当者の本音まで完全解説も参考になります。
口コミ・体験談でわかる|志望動機で成功した人・失敗した人のリアルな声
実際に転職活動を経験した薬剤師のリアルな声を紹介します。成功例と失敗例の両方を知ることで、自分の志望動機作成に活かしてください。
成功した人の声
「面接で『志望動機の内容がとても具体的で、うちの薬局をよく調べてくれていると感じた』と言われました。応募前に店舗見学をさせてもらい、実際に処方箋の枚数や患者層を自分の目で確認して志望動機に盛り込んだのがよかったと思います」(30代女性・調剤薬局へ転職)という声があります。企業研究を実地で行い、それを志望動機に反映させたことが高評価につながった好例です。
また、「転職エージェントに志望動機を添削してもらったら、自分では気づかなかった『応募先との接点』を見つけてもらえました。一人で考えていたときはありきたりな文章になっていたのですが、プロの視点が入ることで格段に良くなりました」(20代男性・病院へ転職)という声もあります。自分一人で悩むよりも、転職のプロに相談することで志望動機の質が大きく向上するケースは少なくありません。
失敗した人の声
一方で、「志望動機に『スキルアップしたいから』としか書かなかったら、面接で『具体的にどんなスキルを伸ばしたいのか?それがうちの薬局でなければならない理由は?』と深掘りされて答えに詰まってしまいました」(30代男性・不採用)という失敗例もあります。抽象的な表現だけでは面接の深掘り質問に耐えられないことがわかります。
さらに、「ネットの例文をほぼそのまま使ったら、面接官に『この志望動機、他のサイトで見たことがありますね』と言われてしまいました。採用担当者はこういった例文をよく知っているので、コピペはすぐにバレます」(20代女性・不採用)という体験談も。例文はあくまで参考として活用し、自分の言葉でアレンジすることの重要性を改めて示す声です。
Yahoo知恵袋に見る薬剤師の志望動機に関する実際の悩み
Yahoo知恵袋やQ&Aサイトには、「調剤薬局の志望動機が思い浮かばない」「どの薬局も同じに見えて差別化できない」「転職回数が多い場合の志望動機はどう書く?」といった具体的な悩みが多数投稿されています。これらの悩みに共通するのは、自己分析と企業研究の不足が原因であるケースがほとんどです。本記事で解説した「準備の2ステップ」と「PREP法による4ステップ」を実践すれば、これらの悩みは解消できます。
面接での志望動機の伝え方|履歴書との使い分け
志望動機は履歴書に書いて終わりではなく、面接でも必ず聞かれます。しかし、履歴書に書いた内容をそのまま読み上げるだけでは好印象にはなりません。履歴書と面接では伝え方を使い分ける必要があります。
履歴書の志望動機と面接での伝え方の違い
履歴書に書く志望動機は200〜300字程度にまとめた「要約版」です。一方、面接では1〜2分程度(400〜600字相当)で、より具体的なエピソードや想いを肉付けして伝えます。基本的な骨格は同じですが、面接では「なぜそう思ったのか」「その経験から何を学んだのか」といった深い部分まで掘り下げて話すことがポイントです。
面接で好印象を与える3つのコツ
まず、結論から端的に話すことです。「御局を志望した理由は〇〇です」と最初に結論を述べてから、背景や具体例を説明する順序を意識しましょう。次に、暗記ではなく自分の言葉で話すこと。完璧に暗記した文章を棒読みするよりも、多少たどたどしくても自分の想いを込めた言葉のほうが採用担当者の心に響きます。最後に、応募先への質問(逆質問)とつなげること。「志望動機で述べた在宅医療について、具体的にどのような体制で取り組まれていますか」のように、志望動機の延長線上で質問すると、関心の深さが伝わります。面接全体の対策を知りたい方は、薬剤師の転職面接対策ガイド|頻出質問10選と回答例・服装・逆質問まで徹底解説をご覧ください。
こんな人にこの記事は特に役立つ
この記事の情報が特に役立つのは、以下のような方々です。初めて転職活動をする薬剤師で、志望動機の書き方がわからない方。職場を変えたいけれど、応募先ごとに志望動機をどうカスタマイズすればいいか迷っている方。調剤薬局から病院、あるいは病院からドラッグストアなど、異なる業態への転職を考えている方。ブランクがあり復職の志望動機をどう書けばいいか不安な方。パート・アルバイトでの応募だけど志望動機は手を抜きたくない方。面接が苦手で、志望動機の伝え方を知りたい方。いずれのケースにも対応できるよう、本記事では20パターンの例文と具体的な書き方のフレームワークを用意しています。
転職エージェントを活用して志望動機のクオリティを上げる
志望動機を自力で作成することは可能ですが、転職エージェントの力を借りることで、さらにクオリティを引き上げることができます。特に薬剤師専門の転職エージェントは、応募先の内部情報(職場の雰囲気、実際の業務内容、採用で重視されるポイントなど)を持っているため、志望動機に盛り込むべき具体的な情報を教えてもらえます。
エージェントを活用するメリットとしては、履歴書・職務経歴書の添削を受けられること、応募先の非公開情報を志望動機に活かせること、面接対策として模擬面接を行ってもらえること、自分では気づかない強みを客観的に指摘してもらえることなどが挙げられます。志望動機の質に自信がない場合や、初めての転職で不安が大きい場合は、エージェントへの相談を検討してみてください。
志望動機の作成に役立つ参考書籍をお探しの方は、Amazonで「薬剤師 転職 志望動機 例」を探すのも参考になります。
よくある質問(FAQ)
Q. 薬剤師の志望動機は何文字くらいが適切ですか?
履歴書に書く場合は200〜300字が目安です。短すぎると意欲が伝わらず、長すぎると読み手の負担になります。職務経歴書に記載する場合は300〜400字程度まで増やしても問題ありません。面接で口頭で伝える場合は1〜2分(400〜600字相当)を目安に、履歴書の内容を膨らませて話しましょう。
Q. 転職回数が多い場合、志望動機で何に気をつければいいですか?
転職回数が多い場合、採用担当者は「またすぐに辞めるのでは」と懸念します。これを払拭するために、過去の転職の一貫した軸(たとえば「一貫して患者対応の質向上を追求してきた」など)を示し、今回の転職がその集大成であることを伝えましょう。加えて、「長く腰を据えて働きたい」という意思を具体的な理由とともに明記することが重要です。
Q. 志望動機に「年収」や「勤務条件」のことを書いてもいいですか?
待遇面だけを志望理由にするのはNGですが、業務内容やキャリアに関する動機をメインに据えた上で、「長く安定して働ける環境に魅力を感じた」程度に触れるのは問題ありません。ただし、「年収が〇〇万円以上だから」のように具体的な金額を書くのは避けましょう。待遇面の交渉は面接や内定後に行うのが一般的です。
Q. 志望動機が思いつかない場合はどうすればいいですか?
志望動機が浮かばない原因の多くは、自己分析と企業研究の不足です。まずは「なぜ転職したいのか」「転職で何を実現したいのか」を紙に書き出してみてください。次に、応募先の公式サイトを隅々まで読み、その職場の特徴や強みをリストアップします。自分の転職の軸と応募先の特徴が重なるポイントが見つかれば、そこが志望動機の核になります。それでも難しい場合は、転職エージェントに相談するのも有効です。
Q. 履歴書と面接で志望動機の内容を変えてもいいですか?
骨格は同じにしてください。履歴書に書いた内容と面接で話す内容が矛盾していると、信頼性を損ないます。ただし、面接では履歴書に書ききれなかったエピソードや、より具体的な想いを追加して「肉付け」するのは問題ありません。むしろ推奨されます。面接は履歴書の志望動機を「深掘り」する場と考えましょう。
Q. 自己PRと志望動機の違いは何ですか?
志望動機は「なぜその職場で働きたいのか」を伝えるもので、自己PRは「自分がどのような強み・スキルを持っているか」をアピールするものです。志望動機の中に自分の強みを盛り込むことはありますが、自己PRは志望動機とは別の項目として作成します。両者の内容に一貫性を持たせることで、応募書類全体の説得力が高まります。
Q. 薬剤師の転職市場は今どのような状況ですか?
厚生労働省の統計によると、薬剤師を含む職業分類の有効求人倍率はパート除くで3.24倍(2025年3月時点)と高い水準を維持しており、売り手市場が続いています。ただし、都市部と地方で偏在が見られ、都市部では求人競争が激化する傾向があります。また、薬学部6年制への移行やAI・ICTの導入など、薬剤師を取り巻く環境は変化しつつあるため、専門性やコミュニケーション力で差別化を図ることが今後ますます重要になります。
まとめ|志望動機は「準備」と「具体性」が全て
薬剤師の転職において、志望動機は採用の合否を大きく左右する項目です。本記事で解説した内容を振り返ると、まず自己分析で「転職の軸」を明確にし、次に企業研究で「その職場ならではの特徴」を把握すること。そしてPREP法を使って結論→理由→具体例→再結論の順に構成し、応募先の特徴と自分の経験を具体的に結びつけること。NG例を避け、面接での深掘りにも耐えられる志望動機を準備すること。この3つのステップを踏めば、どの職場に応募する場合でも、説得力のある志望動機を作成できます。
薬剤師の転職市場は引き続き売り手市場ですが、だからこそ「選ばれる志望動機」を用意できるかどうかで結果が変わります。この記事の例文20選をヒントに、あなた自身の言葉で、あなたにしか書けない志望動機を仕上げてください。もし一人で作成するのに不安がある場合は、薬剤師専門の転職エージェントに相談するのも賢い選択です。
地域別の転職情報も気になる方は、沖縄の薬剤師転職ガイド|年収相場・求人動向・移住情報を徹底解説や北海道の薬剤師転職ガイド|年収相場・地域別求人動向・おすすめエージェントと成功のコツを徹底解説【2026年最新】もぜひご覧ください。

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