国立病院の薬剤師の平均年収を調べると、厚生労働省の統計では「国立」区分の常勤薬剤師が602万8,116円です。ただし、これは国立病院機構だけの平均ではありません。
この記事では、2026年11月2日時点の情報をもとに、初任給や賞与、経験年数別の給与モデル、公立・民間病院との違い、転職時の注意点まで詳しく解説します。
【結論】国立病院の薬剤師の平均年収は約603万円!給与と待遇を解説
国立病院薬剤師の年収・給与のポイント
- 一般病院の「国立」区分における常勤薬剤師の平均年収は602万8,116円。
- 国立病院機構の近畿グループでは、6年制大学卒の初任基本給は月23万5,500円程度。
- 同グループの賞与・業績手当は年間基本給等の4.20か月分。
- 薬剤師全体の有効求人倍率は3.12倍。国立病院機構だけの採用倍率ではない。
- 年収だけでなく、専門性、教育環境、異動の可能性、福利厚生を総合的に比較することが重要。
※平均年収は厚生労働省「第25回医療経済実態調査」に基づきます。「国立」区分には国立病院機構のほか、国立大学法人なども含まれます。
国立病院への転職を考えている場合は、病院の公式採用情報と薬剤師専門の転職支援サービスを併用し、実際の給与条件を比較すると判断しやすくなります。
国立病院薬剤師の年収・給与・求人市場の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 国立区分の常勤薬剤師の平均年収 | 602万8,116円 |
| 一般病院全体の常勤薬剤師の平均年収 | 581万1,246円 |
| 薬剤師全体の年収参考値 | 566.8万円 |
| 国立病院機構の初任基本給 | 月23万5,500円程度(近畿グループ・6年制大学卒) |
| 賞与・業績手当 | 年間基本給等の4.20か月分(近畿グループ) |
| 薬剤師全体の有効求人倍率 | 3.12倍 |
| 必要資格 | 薬剤師免許 |
| 主な業務 | 調剤、病棟薬剤業務、服薬指導、医薬品情報管理、治験関連業務など |
| 転職先としての特徴 | 専門性や病院での経験を重視する人に適している |
出典:厚生労働省「第25回医療経済実態調査」、厚生労働省「職業情報提供サイト・薬剤師」、国立病院機構近畿グループ「待遇・勤務条件」。
各数値の対象と集計時点は異なります。特に平均年収は、現在募集されている求人の提示年収を意味するものではありません。
国立病院薬剤師の平均年収はいくら?公立・民間病院と比較
国立区分の常勤薬剤師の平均年収は602万8,116円
厚生労働省が2025年11月26日に公表した「第25回医療経済実態調査」によると、一般病院の開設者区分「国立」における常勤薬剤師の平均年収は602万8,116円です。
内訳は、平均給料年額477万2,434円と賞与125万5,682円です。
| 給与項目 | 平均額 |
|---|---|
| 平均給料年額 | 477万2,434円 |
| 賞与 | 125万5,682円 |
| 合計年収 | 602万8,116円 |
この統計でいう「国立」には、国立病院機構だけでなく、国、国立大学法人、労働者健康安全機構、国立高度専門医療研究センター、地域医療機能推進機構などが含まれます。
したがって、602万8,116円を「国立病院機構の薬剤師だけの平均年収」と解釈するのは正確ではありません。
また、この統計は2026年に勤務する薬剤師の給与実績そのものではない点にも注意してください。
公立病院・医療法人の薬剤師と年収を比較
同じ医療経済実態調査で比較すると、一般病院の常勤薬剤師の平均年収は開設者区分によって異なります。
| 病院の開設者区分 | 常勤薬剤師の平均年収 |
|---|---|
| 国立 | 602万8,116円 |
| 公立 | 626万6,808円 |
| 医療法人 | 539万5,961円 |
| 一般病院全体 | 581万1,246円 |
出典:厚生労働省「第25回医療経済実態調査」(2025年11月26日公表)。
この比較では、公立区分が最も高く、国立区分は一般病院全体を上回っています。
一方で、医療法人区分の平均年収は国立区分より低くなっています。ただし、医療法人は民間病院全体と同じ意味ではありません。
病院の規模、役職、勤続年数、勤務地、手当の構成によって実際の給与は変わるため、開設者区分だけで転職後の年収を判断しないことが大切です。
病院薬剤師全体の給与相場については、関連記事「病院薬剤師の年収は低い?平均・年齢別・転職戦略」でも詳しく解説しています。
薬剤師全体の平均年収566.8万円との違い
厚生労働省の職業情報提供サイトに掲載されている薬剤師全体の年収参考値は566.8万円です。
ただし、これは国立病院勤務者に限定した数字ではありません。また、医療経済実態調査とは調査対象や集計方法が異なります。
薬局、病院、ドラッグストアなどを含む薬剤師全体の年収を把握する参考にはなりますが、国立病院へ転職することで必ず年収が増えることを示すものではありません。
国立区分の平均年収は前年比でマイナス0.2%
第25回医療経済実態調査では、国立区分の常勤薬剤師の平均年収について、前年対比でマイナス0.2%と公表されています。
ただし、この数字は調査対象となった職員全体の平均値の変化です。個々の薬剤師の基本給が引き下げられたことや、国立病院機構の給与制度が一律に悪化したことを意味するものではありません。
国立病院機構の薬剤師の初任給・賞与・経験年数別給与
国立病院機構への就職・転職を検討するなら、平均年収に加えて公式採用情報に掲載されている給与条件を確認する必要があります。
6年制大学卒の初任基本給は月23万5,500円程度
国立病院機構近畿グループの2026年4月1日現在の採用情報では、6年制大学卒の初任基本給は月23万5,500円程度とされています。
また、学歴や経験などによる加算があり、実際の給与は採用条件に応じて決定されます。
| 項目 | 給与・条件 |
|---|---|
| 6年制大学卒の初任基本給 | 月23万5,500円程度 |
| 経験による加算 | あり |
| 昇給 | 年1回 |
| 賞与・業績手当 | 年間基本給等の4.20か月分 |
| 新規採用者の月額給与例 | 31万7,180円~ |
出典:国立病院機構近畿グループ「待遇・勤務条件」(2026年4月1日現在)。
初任基本給と実際の月額支給額には違いがあります。基本給に地域手当、住居手当、通勤手当、宿日直手当などが加わる場合があるためです。
月額31万7,180円の給与例には各種手当が含まれる
近畿グループが示す新規採用者の月額給与例31万7,180円~は、基本給だけでなく各種手当を含めた給与モデルです。
給与を比較する際には、次の条件を確認しましょう。
- 地域手当の適用条件
- 住居手当の支給条件
- 通勤手当の算定方法
- 宿日直手当の対象となる勤務
- 時間外勤務手当の取り扱い
つまり、31万7,180円は手当込みの給与モデルであり、国立病院機構に採用された薬剤師全員に支給される基本給ではありません。
また、賞与の算定基礎は「基本給等」であるため、手当込みの月額給与に4.20を掛けるだけでは正確な年間賞与額を計算できません。
経験1年目と10年目主任の給与モデル
国立病院機構近畿グループでは、薬剤師向けの別の給与モデルも公開されています。
| 経験・役職 | 月額給与モデル |
|---|---|
| 1年目 | 32万1,940円 |
| 10年目・主任 | 40万8,980円 |
出典:国立病院機構近畿グループ「薬剤師の待遇・勤務条件」(2026年11月2日確認)。
こちらの給与モデルには、基本給のほか各種手当などが含まれています。
先ほどの月額31万7,180円の給与例とは計算条件が異なるため、単純に比較することはできません。
また、10年目で主任になることや、掲載された給与額が全員に適用されることを保証するものではありません。
30代・40代・50代の年収はどう考える?
国立病院機構で働く薬剤師の年収を年代別に考える場合、年齢だけでなく、経験年数、役職、勤務地、勤務形態などを見る必要があります。
特に中途採用では、薬局や民間病院での勤務経験がどのように給与へ反映されるかが重要です。
国立病院機構の採用情報では経験による加算が示されていますが、具体的な適用額は個別の給与決定によります。
そのため、年代別の推定平均年収を基準にするのではなく、実際の採用条件に基づく年収見込みを確認しましょう。
国立病院の薬剤師は公務員?雇用形態と待遇の違い
国立病院機構の職員は国家公務員ではない
「国立病院の薬剤師は公務員だから安定している」と考える人もいますが、雇用される法人によって身分は異なります。
国立病院機構は非公務員型の独立行政法人であり、同機構の職員は国家公務員ではありません。
公務員に準じた給与・休暇制度が設けられていることと、国家公務員の身分を持つことは別です。
また、国立大学附属病院の薬剤師と国立病院機構の薬剤師では雇用主が異なります。応募前に法人名や就業規則を確認することが重要です。
福利厚生・休暇制度も給与と同じくらい重要
国立病院への転職では、基本給や賞与に加えて、住居手当、通勤手当、休暇、育児・介護に関する制度なども比較したいポイントです。
制度が整っていても、実際の取得しやすさは職場の人員配置や業務体制によって変わります。
求人票に書かれている制度だけでなく、面接時には休暇取得の運用状況や夜間対応の負担についても質問するとよいでしょう。
国立病院薬剤師の求人市場と2026年の動向
薬剤師全体の有効求人倍率は3.12倍
厚生労働省の職業情報提供サイトによると、薬剤師の有効求人倍率は3.12倍です。
この数字は薬剤師全体の求人市場を示すもので、国立病院機構だけの倍率ではありません。
病院薬剤師への転職を希望する場合は、地域や募集職種、経験要件、採用方式によって応募できる求人が変わることを理解しておきましょう。
薬剤師の求人賃金は月額36.2万円
同サイトでは、薬剤師の求人賃金が月額36.2万円と掲載されています。
また、2026年9月の求人賃金は月額36.8万円です。
| 指標 | 金額 | 対象 |
|---|---|---|
| 薬剤師の求人賃金 | 月額36.2万円 | 薬剤師全体 |
| 直近の薬剤師求人賃金 | 月額36.8万円 | 2026年9月・全国 |
出典:厚生労働省「職業情報提供サイト・薬剤師」(2026年11月2日確認)。
求人賃金は募集時に提示される賃金の指標であり、実際の支給額や賞与を含む平均年収とは異なります。また、国立病院に限った数字でもありません。
国立病院機構の公開求人と募集年収
2026年11月2日時点で、マイナビ薬剤師の国立病院機構法人別検索ページには公開求人が1件掲載されています。
掲載されている仙台医療センターの正社員求人では、想定年収が440万円程度と示されています。求人の更新日は2026年10月29日です。
この440万円程度という金額は、募集時の条件を示すものです。国立区分の常勤薬剤師平均年収602万8,116円とは集計対象が異なるため、両者を同じものとして比較することはできません。
また、公開求人数1件は、その求人サイトに掲載された件数です。国立病院機構全体の採用人数や募集枠を示すものではありません。
病院薬剤師の人材確保は政策課題
厚生労働省は、薬剤師の業態間・地域間の偏在と、病院薬剤師の確保を重要な課題として取り上げています。
病院薬剤師には、調剤業務だけでなく、入院患者の薬物療法の管理や医療チームへの参加など、多様な役割があります。
人材確保が政策課題となっている一方で、国立病院機構の中途採用が容易になっていることや、すべての地域で募集が増えていることを意味するわけではありません。
2026年度診療報酬改定で薬剤師の年収は上がる?
2026年度の診療報酬改定では、診療報酬について2026年度プラス2.41%、2027年度プラス3.77%、2年度平均プラス3.09%という改定率が示されています。
| 対象年度 | 診療報酬改定率 |
|---|---|
| 2026年度 | プラス2.41% |
| 2027年度 | プラス3.77% |
| 2年度平均 | プラス3.09% |
出典:厚生労働省・2026年度診療報酬改定関連資料(2026年11月2日確認)。
今回の改定では、医療従事者の賃上げを支援する方向性も示されています。
ただし、診療報酬の改定率は、そのまま病院薬剤師個人の昇給率になるものではありません。
国立病院機構の薬剤師に実際にどの程度反映されるかは、給与規程や各種手当、役職などの条件によって変わります。
国立病院で薬剤師として働くメリット
専門性を高めるキャリアを目指せる
国立病院機構では、病院の診療機能や配属先によって、さまざまな疾患や薬物療法に関わる機会があります。
調剤業務だけでなく、病棟業務や医薬品情報管理、治験関連業務など、病院ならではの専門的な経験を積みたい薬剤師にとって魅力的な選択肢です。
ただし、担当できる領域は病院や配属部署によって異なります。希望する専門分野に携われるか、採用時に確認しておきましょう。
給与制度や各種手当を把握しやすい
国立病院機構では、採用情報で基本給や賞与、各種手当に関する条件が案内されています。
給与体系を調べたうえで応募できるため、入職後の収入を計画する際の参考になります。
特に住居手当や地域手当の対象になる場合は、基本給だけでは分からない待遇面の違いが生まれます。
長期的なキャリア形成を考えやすい
目先の年収だけでなく、薬剤師としての専門性や役職へのキャリアアップを重視する人にとって、国立病院機構は検討する価値があります。
専門資格の取得支援、研修制度、院内での役割分担などは病院ごとに異なるため、希望するキャリアと一致しているかを確認することが大切です。
国立病院で薬剤師として働くデメリット・注意点
転職直後の年収が下がる可能性がある
国立区分の平均年収が約603万円であっても、中途採用者が同額を受け取れるわけではありません。
実際に、マイナビ薬剤師に掲載された仙台医療センターの求人では、想定年収440万円程度という募集条件が示されています。
現在の勤務先で役職手当や各種手当を受け取っている場合、転職によって収入が下がることも考えられます。
年収アップを第一の目的にするなら、国立病院だけに選択肢を限定しない方が合理的です。
病院から調剤薬局への転職も選択肢にある場合は、「病院薬剤師から調剤薬局へ転職すると年収は上がる?年代別に検証【2026年】」も参考にしてください。
夜勤・宿日直・時間外勤務の負担がある
病院薬剤師は、勤務する病院によって、夜間や休日の医薬品管理、緊急時の薬剤供給などを担当することがあります。
近畿グループの公式給与例にも宿日直に関する手当が含まれるため、給与額を評価する際には勤務負担もセットで比較する必要があります。
夜間対応の頻度、休日出勤、時間外勤務の状況は応募先によって異なります。面接では具体的な勤務体制について質問しておきましょう。
勤務地や異動がライフプランに影響する場合がある
国立病院機構では複数の病院がグループとして運営されているため、勤務先によっては異動の可能性を考慮する必要があります。
転居を伴う異動を避けたい人は、採用区分や勤務地の決定方法、異動範囲について確認しておくことが重要です。
育児や家族の介護、住宅購入などを予定している場合は、勤務地条件を給与と同じくらい重視しましょう。
国立病院薬剤師の口コミ・評判から考える働き方
国立病院機構などの病院勤務については、専門性や福利厚生を評価する視点がある一方、業務負担や給与水準について慎重に確認すべき点もあります。
口コミを参考にする場合は、投稿者の勤務先、部署、経験年数、投稿時期によって評価が変わることに注意しましょう。
良い評判で注目したい症例経験や教育環境
病院薬剤師として幅広い症例を経験できるか、チーム医療に参加できるかは、職場を選ぶ際の重要なポイントです。
また、休暇制度や育児支援などの福利厚生も、長く働くうえで比較したい条件です。
病院薬剤師として専門性を高めたい人にとっては、年収以外の価値を見いだせる可能性があります。
悪い評判で確認したい業務負担と給与のバランス
病院勤務では、勤務の忙しさに対して給与が見合っているか、民間の調剤薬局やドラッグストアとの給与差があるかを確認する必要があります。
また、異動や勤務時間が生活設計に与える影響も考慮すべきポイントです。
給与が高いか低いかは比較対象によって変わるため、現在の年収と希望する働き方を基準に考えることが重要です。
転職の成功例・失敗例から学ぶポイント
ここでは、転職時に起こり得る判断の違いを具体例として整理します。実際の個人の体験談ではなく、転職先を選ぶ際の参考例です。
成功につながるケース:現在の職場では経験しにくい専門領域に関わりたい薬剤師が、応募先の病棟業務や教育体制を調べ、自分のキャリア目標に合った病院を選ぶケースです。給与だけでなく、仕事内容を重視しているため、転職目的が明確になります。
後悔につながるケース:平均年収約603万円という統計だけを見て応募し、入職後に給与モデルとの違いや宿日直の負担に気づくケースです。提示年収と勤務条件を十分に確認せずに決めると、期待とのギャップが生まれやすくなります。
口コミを参考にする際も、最終的には募集要項、面接での説明、給与提示などの具体的な条件を優先しましょう。
国立病院の薬剤師に向いている人・向いていない人
国立病院への転職がおすすめの人
- 病院薬剤師として専門性を高めたい人
- さまざまな疾患や薬物療法について学びたい人
- 病棟業務やチーム医療に積極的に参加したい人
- 給与制度や福利厚生を含めて長期的な働き方を考えたい人
- 勤務条件を確認したうえで、必要な異動や宿日直に対応できる人
特に、薬剤師としての経験の幅を広げたい人は、国立病院機構の採用情報を確認する価値があります。
国立病院への転職を慎重に考えたい人
- 短期間での大幅な年収アップを最優先したい人
- 夜間や休日の勤務をできるだけ避けたい人
- 転居を伴う異動を避けたい人
- 決まった勤務地で長期間働きたい人
- 病棟業務よりも調剤薬局での服薬指導や在宅医療に注力したい人
こうした希望がある場合は、国立病院だけでなく、民間病院や調剤薬局なども比較することをおすすめします。
国立病院薬剤師への転職を成功させるための5つのステップ
ステップ1:転職の目的と希望年収を整理する
最初に、転職で何を実現したいのか整理しましょう。
年収アップ、専門性の向上、福利厚生、勤務地、働き方などの希望に優先順位を付けることで、転職先選びが明確になります。
現在の収入については、基本給、賞与、役職手当、残業代などに分けて整理しておくと、求人票との比較がしやすくなります。
ステップ2:国立病院機構の公式採用情報を確認する
国立病院機構ではグループや病院ごとに採用情報が案内されています。
募集職種、応募資格、勤務地、採用方式、給与規程などを確認し、希望する条件に合う募集を探しましょう。
特に新卒向けと既卒者向け、中途採用向けでは募集条件が異なる場合があります。自身が応募できる採用区分を確認することが重要です。
ステップ3:病院の診療機能と必要なスキルを調べる
病院薬剤師の仕事には、調剤・製剤、医薬品情報管理、薬剤管理指導、治験関連業務などがあります。
応募先で重視される業務を調べ、これまでの経験と結び付けて整理しましょう。
調剤薬局から病院へ転職する場合は、服薬指導や処方監査、疑義照会、患者対応などの経験を具体的に説明できるようにすることが重要です。
ステップ4:給与と勤務条件を総額で比較する
求人票に示された基本給だけでなく、賞与の算定基礎や各種手当を確認しましょう。
- 基本給と経験加算の扱い
- 賞与・業績手当の支給条件
- 地域手当・住居手当・通勤手当
- 宿日直や時間外勤務の頻度
- 異動の範囲と勤務地の決定方法
- 休暇制度とその運用状況
これらを総合的に確認することで、額面上の年収だけでは見えない働き方の違いを把握できます。
ステップ5:国立病院と民間の求人を比較してから判断する
国立病院機構の求人だけを見ていると、他の医療機関との待遇差が分かりにくくなります。
国立病院、公立病院、民間病院、調剤薬局などの求人を比較し、希望条件に合った転職先を探しましょう。
複数の薬剤師専門転職サービスを使って情報を集める方法もあります。ただし、国立病院機構の採用が必ず紹介されるわけではないため、公式採用ページとの併用が重要です。
転職活動の進め方については「病院薬剤師転職の完全ガイド|年収・働き方・成功のコツ」も参考にしてください。
国立病院薬剤師の転職で比較したいおすすめサービス
国立病院への転職を検討している人は、薬剤師専門の転職支援サービスを利用し、ほかの医療機関や薬局の求人条件と比較する方法があります。
ここでは、給与や勤務条件を比較したい薬剤師が検討できるサービスを紹介します。
1.ファルマスタッフ|病院・薬局の求人を比較したい人に
ファルマスタッフは、薬剤師向けの求人・転職支援サービスです。
国立病院機構への転職を希望する場合でも、民間病院や調剤薬局の条件を比較することで、給与や働き方の希望を整理しやすくなります。
特に、今の給与からどの程度の条件を希望するか、勤務地や勤務形態をどう考えるか相談したい人に向いています。
2.アポプラス薬剤師|経験を生かした転職を検討する人に
アポプラス薬剤師は、薬剤師向けの転職支援サービスです。
病院での業務経験や調剤薬局での経験を踏まえて転職先を検討したい人は、利用候補にできます。
国立病院だけに絞らず、希望年収や通勤条件を満たす勤務先を比較したい場合に役立ちます。
転職サービスを利用する際の注意点
転職サービスに掲載される求人は、サービスごとに異なります。
また、国立病院機構の採用は公式サイトなどを通じて行われる場合もあるため、転職サービスに登録すれば必ず応募できるわけではありません。
転職支援サービスは、病院や薬局の給与条件を比較するための情報収集手段として活用し、国立病院機構の募集については公式情報を優先しましょう。
国立病院薬剤師の年収に関する関連記事
国立病院への転職を検討している人は、病院薬剤師全体の年収相場や、調剤薬局への転職による収入の変化についても理解しておくと判断しやすくなります。
- 病院薬剤師の年収は低い?平均・年齢別・転職戦略:病院薬剤師全体の年収を詳しく知りたい人向け。
- 病院薬剤師から調剤薬局へ転職すると年収は上がる?年代別に検証【2026年】:病院と調剤薬局の待遇を比較したい人向け。
- 病院薬剤師転職の完全ガイド|年収・働き方・成功のコツ:病院への転職活動を具体的に進めたい人向け。
- 病院薬剤師を辞めたい人へ|限界サインと転職先・後悔しない判断基準:仕事内容や労働環境に悩んでいる人向け。
- 薬剤師年収の都道府県ランキング2026|高い県と転職戦略:勤務地と年収の関係を調べたい人向け。
国立病院薬剤師の年収・転職に関するよくある質問
国立病院の薬剤師の平均年収はいくらですか?
厚生労働省の「第25回医療経済実態調査」によると、一般病院の「国立」区分における常勤薬剤師の平均年収は602万8,116円です。
ただし、国立病院機構だけでなく、国立大学法人なども含む区分の平均値です。
国立病院機構の薬剤師の初任給はいくらですか?
国立病院機構近畿グループでは、2026年4月1日現在、6年制大学卒の初任基本給が月23万5,500円程度とされています。
実際には経験による加算や各種手当が適用される場合があります。
国立病院の薬剤師のボーナスは何か月分ですか?
国立病院機構近畿グループの採用情報では、賞与・業績手当は年間基本給等の4.20か月分とされています。
ただし、個人の初年度支給額や全国のすべての国立病院の条件を示すものではありません。
国立病院の薬剤師は国家公務員ですか?
国立病院機構の職員は国家公務員ではありません。国立病院機構は非公務員型の独立行政法人です。
国立大学附属病院などは雇用主が異なるため、応募する病院の法人区分を確認しましょう。
国立病院の薬剤師は民間病院より年収が高いですか?
第25回医療経済実態調査では、一般病院の国立区分が602万8,116円、医療法人区分が539万5,961円となっています。
ただし、これはそれぞれの区分の平均値です。民間病院の中にも給与条件が高い求人はあり得るため、実際の募集条件を比較する必要があります。
国立病院機構へ中途採用で転職する場合、年収は上がりますか?
現在の給与、経験加算、勤務地、各種手当、採用される役職によって変わります。
国立区分の平均年収をそのまま中途採用時の給与と考えず、採用時に提示される条件で比較することが重要です。
調剤薬局の勤務経験だけでも国立病院へ転職できますか?
応募できるかどうかは、募集ごとの応募資格や経験要件によります。
調剤薬局での服薬指導、処方監査、疑義照会、患者対応などの経験は、応募書類や面接で伝えられる職務経験です。
病院勤務の経験を求められる場合もあるため、希望する病院の採用要項を確認しましょう。
国立病院薬剤師の求人はどこで探せますか?
国立病院機構の公式採用ページや、各グループ・病院の募集ページで探す方法があります。
また、薬剤師専門の転職サイトに求人が掲載される場合もあります。
2026年11月2日時点では、マイナビ薬剤師の国立病院機構法人別ページに公開求人が1件掲載されています。ただし、これは国立病院機構全体の募集件数ではありません。
国立病院の薬剤師は転勤がありますか?
勤務地や異動の可能性は採用区分や雇用条件によって異なります。
複数の病院を運営する法人への就職では、応募先の勤務範囲や異動に関する規定を確認することが重要です。
転居を伴う異動を避けたい場合は、採用面接などで希望勤務地と異動条件を確認しましょう。
国立病院薬剤師への転職で年収以外に重視すべきことは?
担当する診療領域、病棟業務の内容、宿日直の頻度、時間外勤務、教育体制、休暇制度、勤務地などが重要です。
専門性を重視する人と、給与や生活の安定を重視する人では、適した職場が異なります。
条件を整理したうえで、複数の求人を比較するとよいでしょう。
まとめ|国立病院薬剤師の平均年収は約603万円!転職では給与条件と働き方を比較しよう
国立病院の薬剤師の年収を考える際、参考になる公的統計は、一般病院の「国立」区分における常勤薬剤師の平均年収602万8,116円です。
ただし、この金額は国立病院機構だけの平均ではなく、採用時に提示される年収を保証するものでもありません。
国立病院機構近畿グループでは、6年制大学卒の初任基本給として月23万5,500円程度、賞与・業績手当として年間基本給等の4.20か月分が示されています。
また、経験年数や役職、地域手当、住居手当、宿日直などによって実際の給与は変わります。
年収アップを重視する場合は民間病院や調剤薬局も含めて比較し、専門性を高めたい場合は診療内容や教育体制に注目するとよいでしょう。
国立病院機構の公式採用情報と薬剤師専門の転職支援サービスを併用し、給与・仕事内容・勤務地・福利厚生を総合的に比較することが、後悔しない転職につながります。
※掲載情報は2026年11月2日時点の確認内容をもとにしています。平均年収の対象期間と各募集情報の掲載時点は異なります。求人や給与条件は変更される場合があるため、応募時には各機関の最新の募集要項を確認してください。

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